ボックス

ボックスの基礎知識

初めてボックスにエントリーするという人はボックスの入り口と雪面の間にスキ間のないものを選びましょう。

アプローチではしっかりスピードをコントロールし、ボックスに入ってからはエッジを使わないように注意することが大切です。

スピードの目安はアイテムによって違うのでまわりでボックスをすべっている人をよく見て参考にしましょう。

ボックスの種類

ここでは代表的な4種類のボックスを紹介します。

ナローボックス

ボックス上部が入り口から出口までフラットなタイプで、幅が広いものをワイドボックスと言います。

フラットダウンボックス

入り口はフラットで中盤から傾斜がつくタイプ。

フラットと傾斜部分の割合はアイテムによって変わってきます。

角度の変化に合わせる技術が必要になります。

レインボーボックス

サイドから見ると虹のような形をしているためレインボーボックスという名前がついています。

スピードに気をつければ難易度はそれほど高くないアイテムです。

カーブボックス

入り口から出口までの天板がカーブを描いているタイプ。

カーブの内側に天板が傾いているものが多く、バランスをとることが難しい上級者向けのアイテムです。

50-50(フィフティ – フィフティ)

フィフティ-フィフティはボックスの上をボードでまっすぐすべるトリックです。

初めてボックスにトライする人はここでまっすぐすべってボックスに乗り、下りていくテクニックを身につけてボックスに慣れておけば、いろいろなボックストリックに応用できます。

ゲレンデで直滑降ができればすぐにマスターできるトリックなので、恐れずにチャレンジしてみましょう。

50-50(フィフティ – フィフティ)の手順

基本姿勢でボックスにアプローチします。

低い姿勢で、エッジを立てずにボックスに入りましょう。

ボックスの上で直滑降を続けるように基本姿勢をとるとボードがまっすぐ進んでいきます。

そのままボックスの出口へ目線を送り続けましょう。

出口が近づいても低い体勢の基本姿勢をキープします。

ボックスから出る時は体がボードの中心に乗っていればバランスを崩すことはありません。

両足で着地するように意識しましょう。

両足でバランスよく着地できたらそのまますべります。

ポイント1

目線が定まっていないとボード全体がフラフラしてしまいます。

目線でボードの動きを先行するように、ボックスに乗ったら目線はまっすぐ出口へ向けましょう。

ポイント2

フィフティ-フィフティではボックスに入る前→ボックスの上→ボックスの出口まで、重心、姿勢を変える必要はありません。

ボードがボックスをスライドする感覚を覚えましょう。

プレス

ボックスに乗ることができたら、ノーズプレスとテールプレスをボックスの上でトライしてみましょう。

ノーズプレス、テールプレスともに重心の乗せ方とボードの引き上げ方がポイントとなります。

ツマ先側、カカト側どちらかのエッジに荷重をかけてしまうと転倒してしまうので足の裏全体で乗る意識をもちましょう。

ノーズプレス

基本姿勢をキープしながらボードをフラットにしてアプローチします。

ボードはフラットの状態をキープしたまま、まっすぐボックスに乗ります。

アプローチの姿勢をキープしたままボックスの上でボードを安定させましょう。

ボードが安定したら重心を前足に移動します。

前足に重心を移動したら後ろ足を少しずつ引き上げます。

エッジに乗らないように足裏全体で乗ることを意識しましょう。

出口まで来たら前足でボックスを蹴ってジャンプします。

空中で重心をボードの真ん中に戻して両足で着地します。

テールプレス

基本姿勢をキープしながらボードをフラットに保ちアプローチします。

ボードをフラットにしたまま低い姿勢でまっすぐボックスに乗ります。

ボックスの上でボードが安定したら重心を後ろ足に移動します。

後ろ足を前に押し出し、前足でノーズを引き上げます。

目線は出口へ向け、プレスの姿勢をキープします。

出口まで来たら後ろ足でボックスを蹴りジャンプします。

空中で両足を引きつけて重心をボードのまん中に戻します。

両足で着地したら基本姿勢ですべります。

ポイント1

ボックスに乗ったら目線は出口を見続けます。

グランドトリックのノーズプレスと同じように重心を前足の上に乗せたら、頭は下げずに前に押し出すようなイメージで行ないましょう。

ポイント2

足裏全体に乗る感覚がつかめたら、ボックスに乗る瞬間にボードだけを進行方向に押し出してみましょう。

重心の移動がスムーズになりノーズを引き上げやすくなります。

ボードスライド

ボックスで重心を移動させることに慣れてきたら今度は、ボードを横に向けてスライドさせてみましょう。

前向きに進むバックサイドボードスライドと後ろ向きに進むフロントサイドボードスライドを紹介していきます。

はじめは重心の位置に注意しながらゆっくりとボードを動かしていきましょう。

ボックスだけではなく、たくさんのジブアイテムをスタイリッシュに決めるためにも必ずマスターしたいトリックのひとつです。

バックサイドボードスライド

姿勢を低くしてまっすぐアプローチします。

低い姿勢のままボックスに乗りましょう。

安定した状態でボックスに乗れたら前肩を開きます。

腰とボードが肩といっしょに回り始めます。

ボードが横を向いたら後ろの手を背中側に引いて回転を止めます。

目線は出口へ向け、そのままの姿勢をキープします。

出口が近くなったら肩を元の位置に戻しはじめる。

ノーズをランディング方向に向け、レギュラースタンスに戻します。

着地地点へ目線を送り、しっかりと両足で着地します。

基本姿勢に戻し、そのまますべりましょう。

フロントサイドボードスライド

姿勢を低くしてまっすぐアプローチします。

そのままの姿勢でボックスに入ります。

ボックスに乗ったら体勢を安定させましょう。

肩を閉じ気味にしながら一瞬後ろ腕を背中側に引きます。

ボードが回転し始めたら上半身の先行をやめます。

ボードが横を向いたら、上半身を着地方向にしっかり向けましょう。

猫背にならないように気をつけ、目線は肩越しに進行方向へ向けます。

肩を背中側に開き、ノーズを着地方向に向けます。

レギュラースタンスに戻し、両足で着地します。

基本姿勢へ戻したら、そのまますべります。

ポイント1

慣れないうちは、ボックスに入る進入速度をゆっくりにしてエントリーしましょう。

先行動作をして、ボードが回るという感覚を覚えたら徐々に通常のスピードに戻しましょう。

ポイント2

フロントサイドボードスライドは進行方向に背中を向けて進むため視界がとても狭くなります。

体の軸はボックスと垂直に保ちながら、肩越しに進行方向を確認しましょう。

ノーズスライド

ノーズに重心を乗せてボードを横に向けながらポックスをスライドするテクニックを紹介します。 バックサイドノーズスライドは進行方向に対して正面を向くような姿勢になりますが、フロントサイドノーズスライドは後ろ向きの姿勢になります。

ノーズプレスの要領でしっかりと、前足に重心を乗せてボードをすべらせていきましょう。

重心のかけ方と目線の向け方がポイントとなります。

バックサイドノーズスライド

ボードをまっすぐにし、安定した状態でアプローチします。

オーリーをしてボードを横に向けるきっかけを作ります。

オーリーをして一気にボードを90度回転させましょう。

ノーズプレスの要領で前足にしっかり重心をかけます。

安定したら後ろ足をボックスの外に蹴り出します。

そのままの姿勢を出口までキープします。

出口が近づいたら進行方向に前肩を向け、ボックスから下ります。

両足を引きつけながらランディングに向かいます。

着地点を確認したら両足でしっかり着地しましょう。

基本姿勢に戻したらそのまますべります。

ポイント

進行方向に顔を向けて進むことができるので、比較的早くマスターできるトリックのひとつです。

慣れてきたら、足の伸ばし方や手の位置など工夫してかっこよく決めてみましょう。

フロントサイドノーズスライド

ボックスに対してまっすぐ安定した体勢でアプローチします。

ツマ先側に少し荷重をかけオーリーをします。

ボードが自分の真下に来るように引きつけ、90度回転させます。

足裏全体でしっかり乗り、後ろ足は外側に蹴り出します。

目線は出口を振り向くように進行方向へ向けます。

出口が近づいたら背中側に開いていた前肩を戻します。

上半身とボードを回し、レギュラースタンスに戻します。

ボックスから下りながら空中でボードを引きつけます。

着地点を確認したら両足でしっかり着地しましょう。

基本姿勢に戻し、そのまますべり去りましょう。

ポイント

着地方向を振り返るように進行方向に目線を送るため、スライド中のバランスを保つことが重要となります。

ボックスに入る前に緩い斜面で試し、頭がしっかり前足の上に乗っているか、猫背になっていないかをチェックしましょう。

テールスライド

テールに乗ってスライドするトリックのバックサイドテールスライドとフロントサイドテールスライドを紹介していきます。

テールスライドとノーベスライド、個人差はありますがレギュラースタンスなら利き足に重心をかけるテールスライドのほうが比較的早くマスターできます。

ですが、これからステップアップしていくためにはどちらもバランスよくマスターしておいたほうがいいでしょう。

バックサイドテールスライド

まっすぐ安定した姿勢でアプローチします。

カカト側に少し荷重をかけ、オーリーをします。

オーリーをした瞬間にボードを引きつけて肩を開きます。

ボードを90度回し、足裏全体でボックスに乗ります。

重心を後ろ足にしっかり乗せ、目線は出口に向けます。

前足を外に蹴り出すようにして、バランスをとりましょう。

出口が近づいたら開いていた肩を閉じます。

肩を閉じるとボードが回りレギュラースタンスに戻ります。

着地点を確認したらしっかり両足で着地しましょう。

基本姿勢に戻して、そのまますべり去りましょう。

ポイント

ボックスにエントリーする時にオーリーをするため、勢いがつきすぎるとボックスに乗ったあとにボードが90度以上回転してしまいます。

回転を90度で止めるために後腕を背中側に引き、回転を止めましょう。

フロントサイドテールスライド

ボードをまっすぐにしてアプローチします。

ツマ先側に少し荷重をかけオーリーをします。

後ろ足を上半身の真下に引きながら、ボードを90度回します。

後ろ足にしっかりと重心を乗せ、前足をボックスの外側に蹴り出します。

上半身をひねり、出口のほうに目線を送ります。

出口まで肩と腰をひねった姿勢をキープします。

出口までスライドさせたらひねっていた上半身を戻します。

ボックスを後ろ足で蹴り、空中でボードを引きつけます。

レギュラースタンスに戻し、両足でしっかり着地します。

重心を元の位置に戻し、そのまますべり去りましょう。

ポイント

慣れないうちはボードを90度横に向けることができないかもしれません。

そんな時は、重心と目線に気をつけながらテールに重心を乗せて、徐々にボードをずらしましょう。

少しずつボードが横に向く感覚をつかんでいきましょう。

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